◆若山牧水 旅の歌人 若山牧水は1885年(明治18年)宮崎県日向市に生まれる。祖父健海の代から医者の家に育つ。延岡中学時代から短歌、俳句を始め早稲田大学文学部を卒業、北原白秋とは同級生であった。 1920年(大正9年)沼津の自然を愛し、特に千本松原の景観に魅せられ一家で沼津に移り住み、1926年には詩歌総合雑誌「詩歌時代」を創刊する。この年静岡県が千本松原を伐採する計画が持ち上がり、この景観維持・反対運動の先頭にたち計画を断念させた。今なおこの松林は残り、この林の中に若山牧水記念館がある。 牧水は生涯にわたり旅を愛し、特に紀行文「水上紀行」は代表作で大正11年秋草津から日光まで歩き、歌を読み文で綴り纏めている。牧水が歩いた道は現在《日本のロマンチック街道》と言われる観光ルートとなっている。日本各地を歌に詠み、歌碑の数は、最多といわれ、2003年現在で278碑ある。酒を愛し、1日1升も飲んだと言われ、1928年(昭和3年)肝硬変にて43歳の若さで死去した。 |